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登録日:2011/12/12 Mon 19 13 37 更新日:2023/09/26 Tue 13 10 06NEW! 所要時間:約 8 分で読めます ▽タグ一覧 CAPCOM Wii いろいろ揺れる とある兵士の暗黒微笑 ウェスカー様がみてる←見てるだけ カプコン ガンシューティング キャビア クラウザーさん ゲーム ダイナミックリロード ダークサイド・クロニクルズ トリガーハッピー バイオハザード マトモになる親達 レオンのチンコ焦げろ 豆腐 Wiiで発売されたバイオハザードシリーズのガンシューティングゲーム。 基本的な流れは前作の『アンブレラ・クロニクルズ』と同じで、2とベロニカを中心としたストーリーになっている。 ▽目次 【前作からの主な変更点】 【ストーリー】 【主な登場人物】 【主なクリーチャー】 【小技】 【前作からの主な変更点】 ソロでもパートナーが一緒に攻撃する 武器が常時3つまでのサブウエポンを持ち歩くようになり、持ち替えが楽に その反面、視界を操作することは不可 リアルさ(?)のため視界がめっちゃ揺れる 金の概念があり、金塊を拾ったりオブジェを壊してコインを出すことで入手する 改造は、威力・連射性能・装填速度・装填数・ストッピングパワー(上げると敵が怯みやすくなる)を個別に改造するようになった ハンドガンも改造可能になった 手榴弾もサブウエポン(改造不可)になった(ただし爆発するまで持ち替えができない) 高難易度でのヘッドショットが難しくなった(ただしリザルトでの要求数も緩くなった) ハーブは所持可能になり好きなタイミングで使えるようになった(代わりに回復量が減少) ナイフの弱体化(ゾンビはほぼ止められない、小動物も張り付き系以外はダメージを食らう) 前作のボス戦はとにかくHPを0にすれば倒せたが、今作のほとんどのボスは一定のシークエンスを完了しないとHPを0にできない リザルトはゲームスコア、クリアタイム、撃退数、ヘッドショットで評価される クリア時のリザルトは個別だが、チャプターの総合評価は良い評価が蓄積されていくようになっており、全ての項目で1回でも良い評価を取れば総合評価Sを取得できる(例えばSSSCの次にCCCSを取れば、総合評価はSになる) 全体的には小技を駆使してダメージを受けず高評価を狙う前作と違い、とにかく撃ちまくるトリガーハッピーなプレイになりがち。 手首を痛めやすいので、長時間プレイしないように気をつけよう。 【ストーリー】 オペレーション・ハヴィエ オリジナルストーリーで、時系列的にはベロニカからバイオ4の間の話。 とある南米の地域を支配する麻薬王が元アンブレラの研究者を雇ったり、生物兵器を買い込んでいるという情報が入る。 その調査としてエージェントのレオンと軍特殊部隊のクラウザーが潜入する。 滅びし街の記憶 バイオハザード2のストーリー。 言うまでもなくラクーンシティが舞台で基本的な流れは表と裏をまとめた感じだが、エイダ&シェリーの単独行動、ロープウェイ、工場などの部分は省かれている。 しかし、逆を言えばそれ以外の省略はなく、ステージも新規で作られているため、「シューティングゲーム版バイオハザード2」と言っても過言ではない。3は犠牲になったのだ…… 忘却のゲーム バイオハザード CODE Veronicaのストーリー。 2の方に比べるとかなり省かれた部分が多く、特にクリス孤島編や南極研究所のあたりは丸々カットされている。 でもステージは過去の使い回しではない。3は(ry 【主な登場人物】 レオン・S・ケネディ バイオハザード4に準拠したイケメン。 本作では前作のウェスカーと同様にプレイアブルキャラクター兼狂言廻し的な立ち位置でもあり、2やベロニカの話は彼が語ったことになっている。 その割に原作と違うので「捏造記憶」と揶揄されるが。 今回はあんまり「ウェイト!」と言わない。「泣けるぜ」は言う。 なぜエージェントになったかが分かる。 …と言いたいところだが、バイオハザード3のエピローグで既に経緯は明かされていたりする。 ジャック・クラウザー まだ地獄のテロリストになる前のクラウザーさん。言うなれば根岸。 米軍の特殊部隊に所属するエージェント。 今回の事件がきっかけで「ウィルスって素晴らしい」みたいなノリでダークサイドに目覚める。 しかし、作戦中は「アイドンワナダーイ」と心の中でヘタレてるので(まあ平気な顔して突っ込むレオンがタフすぎなのだが)イマイチカッコ良くない残念なガチムチ。 アーカイブの通信記録では散々な目に遭っている。 クレア・レッドフィールド ことあるごとにエロいケツを主張するヒロイン。そのケツを撫で回したりひっぱたいたりしたい。 しかしコスチュームによってはおっぱいにも目が行く今作のエロ担当。 滅びし街の記憶では脅威の脚力でバリケードで固定されたドアを蹴破る。なぜ2本編でやらなかったし スティーブ・バーンサイド 旧作よりヤンチャなガキと言う感じが強くなった。 当初はクレアに引っ張られていたが、だんだん自分の方が突っ走るようになっていく。 クレアとのラブはあまりない。 クリス・レッドフィールド ゴリスではなく東野。 孤島探索やウェスカーとの因縁がことごとくカットされたため、1チャプターのみのほぼゲストキャラ。 シェリー・バーキン nice loli. タイラントとGに執拗に狙われている。原作よりレオンとの絡みが多め。 エイダ・ウォン 登場シーンは少ないが相変わらずセクシーなお姉さん。言動も旧作よりクールに。 アネット・バーキン 旧作ではマジキチ科学者だったが、 本作ではGを生み出した者の責任として葬ろうとするなど大分マトモになってる。 シェリーが逃げ回ってるのはこの人のせい。 ブライアン・アイアンズ R.P.D.(ラクーン市警察署)の署長。 だいたい旧作の表シナリオに近い流れ。 ハンク 少ししか出ないよ! アルフレッド・アシュフォード 相変わらずイカレてる奴。 むしろより幼稚な方向にヤバくなってる。 今作では何度かリアルに戦闘するが、頭をちょこっと出してスナイパーライフルで狙撃してくるのでウザい。 アレクシア・アシュフォード お世辞でも美人とは言えなかった旧作とは違い見違えるほど美しくなっており、コールドスリープを考慮してか旧作より声が幼くなり汚い笑い声もなくなっている(女装アルフレッドの方が旧作アレクシアに近い)が、それ故に残酷さが際だっている。 膝枕はなくなりました アレクサンダー・アシュフォード バカ兄妹の父親。 実は生前、娘の暴走を憂慮し最後の親心として彼女を止めるためにリニアランチャーを用意していた。 ……15年前にリニアランチャー開発とか無理あるだろ、というのは禁句。 ハヴィエ・ヒダルゴ 南米の麻薬王。通称マリック。敵対するものには情け容赦ない冷酷な男だが、家族や部下には優しく親身になる一面もある。ある意味その優しさも残酷なのだが… その優しさが原因でクラウザーが暗黒面に堕ちることになる マヌエラ・ヒダルゴ レオンたちが保護したハヴィエの娘。 亜麻色の髪、褐色肌、澄んだ碧眼、少し控えめな美乳、赤いアクセント付きの白いワンピース、包帯、その他もろもろとこれでもかと萌え属性を詰め込んだ娘。だがそれがいい。 その体にはある秘密がある。 アルバート・ウェスカー 見てるだけ。アレクシアともクリスとも戦わない。本当に見てるだけ。しかも滅茶苦茶遠くから。 ナズェミテルンディス!! 【主なクリーチャー】 ゾンビ 今回は近づいて噛みつくパターンが多く、なかなかつかみかからないのでカウンターを拝みにくい。 ゲロ吐きは頭をのけぞらせないので倒しやすくなった。 今回は女ゾンビのおっぱいが揺れるよ! ハンター γと改が登場。 流石に飛んでる最中に撃たれると即死する弱点はなくなった。 リッカー 前作から鍛え直しガチムチに。 G成体 腕が取れない。 脇腹の眼が弱点だが、なかなか見せない。 G第1形態 鉄パイプ痛いです。喋るし、アクロバティックになっている。 巨大アリゲーター ガスボンベはあるが、かなり後にならないと使えない。 一応ガスボンベを使わなくてもごり押しで倒すこともできる。 タイラント 何度か登場し、原作のノリで追ってくる。 溶鉱炉での決戦では走ったりジャンプしたりとアグレッシブになる。 G第2~第4形態 まさかの3連戦。 必然的に弾が足りなくなるのでサブウエポンの弾はフルにしておくくらいの準備はしておきたい。 スーパータイラント 倒すにはHPを0にした状態でロケランを撃ち込まなければならないが、ジャンプ後の着地時以外は受け止めて投げ返してくる。お前はどこの松田さんだ。 G第5形態 やっぱ弱い。が、原作と違い、HPが0になっても死なない。 砂虫 ぶっちゃけ弱いがウソHPが多いので時間がかかる。 タイラント(ベロニカ) やはり貨物室での決戦となるが、コンテナ射出を受け止めてポイッしてしまう。 ノスフェラトゥ ウソHPの宝庫。 こんなにアグレッシブに飛び回るなパパ見たことない。 モンスター化スティーブ 攻撃をしのぎ続ければイベントが発生してクリアとなる。 服が全部破れたCV版と違ってかろうじてズボンが残っている。 アレクシア こちらも3連戦。 第2形態の弱点は顔ではなく、ちん…卵管。 第3形態のHPを0にすると動きが鈍り当てやすくなる。 アヌビス ハンターに代わりコウモリに昆虫の遺伝子を植え込んだ次期主力候補B.O.W. 細くて素早くて当たりにくい上に結構堅い。 ジャバウォックS3 バンダースナッチのデータを元にT-Veronicaを使って改造したB.O.W. モンスター化スティーブに似ているが、ハンドガンで蜂の巣になるほど弱い。 ヒルダ 大型水棲昆虫のような化け物。 弱点が狭く、無敵時間が多いためめんどくさい強敵。 その正体は… V・コンプレックス ハヴィエがベロニカ植物と融合した姿。 めちゃくちゃデカい。恐らくバイオ史上トップクラス。 マヌエラが援護してくれるが、あまり頼りすぎると彼女がエンディングで死んでしまう。 豆腐 白い悪魔。銃砲店でゾンビに食べられたり裏路地でゾンビ犬に追われていたと思いきや逆に追い回したり、こちらにラッシュ仕掛けたり。 焼き豆腐もいる(焼いたせいで普通の豆腐より頑丈)。ナイフと初期ハンドガンしかないのに異常な攻撃力がある(2,3発食らうと死ぬ) 【小技】 コインが落ちてきた時、落ちるか画面外に行くまでに撃ってトスすると金額が上がる。 余裕がある時にショットガンで挑戦しよう。 マヌエラが死なないように追記・修正お願いします。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 立て逃げですね -- 名無しさん (2013-06-21 09 31 21) 追記ガンバ -- 名無しさん (2013-06-21 12 29 23) マヌエラの欄には全面的に同意 バイオシリーズで一番好き -- 名無しさん (2014-03-09 17 28 55) バイオ2ルートのレオンのうろ覚えっぷりに笑ったw -- 名無しさん (2014-03-09 19 22 29) 音楽がオーケストラやらコーラスやらでかなり良かった。 -- 名無し (2014-10-11 23 52 38) スティーブ戦のBGMが最高すぎる -- 名無しさん (2014-11-16 00 36 28) 昔読んだ設定資料集だとヒルダに投与されたのは「Tウイルス」だったはずだけどなんでゾンビ化せずあんな姿になったんだろう -- 名無しさん (2017-03-12 10 37 53) マヌエラは今頃シェリーみたいな軟禁生活を送ってるんだろうな -- 名無しさん (2017-03-12 10 47 30) ↑ウィルスの影響で外見年齢とか変わってなさそう -- 名無しさん (2017-12-18 06 39 44) 時系列的にはこれが一番整合性取れてる -- 名無しさん (2021-05-11 13 16 01) マヌエラに再登場してほしいけど、シェリーの二番煎じにならないようにするにはどんな形で出すべきか -- 名無しさん (2021-07-02 18 00 14) RE4でオペレーション・ハヴィエの事が語られてたけど、レオンとクラウザーの会話から判断するとインフィニットダークネスと同様にアメリカ合衆国政府も事件に関わってた事が示唆された感じ -- 名無しさん (2023-09-26 13 10 06) 名前 コメント
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あれはそう……私が赤城に乗ってブリタニアに向かっていた、ある日のこと。 突然のネウロイの襲来に、私は戸惑いながらも初めてストライカーユニットを穿いて出撃しました。 何もできない、何もしない自分は嫌だったから。 けど私は何の訓練も受けていませんでしたから、戦闘の最中、 ネウロイのビームを辛うじてシールドで防いだものの、大きくバランスを崩してしまいます。 坂本さんの叫びを遠くに聞きながら、このまま墜落、海面に叩き付けられるのかと思った、その時――。 黒い影が視界の端から飛び出してきたんです。 落下していた私の体はいつの間にか止まっていて、 それが誰かの腕に抱かれているのだと気付くのに暫く時間がかかりました。 ゆっくり目を開き、見上げたその人の顔に、私は息を呑みました。 黒い角帽。 切れ長の目。 思わず見惚れてしまう、ぞっとするほどの美貌。 そして突き刺さりそうなくらい鋭く尖ったモミアゲ。 流石に、後になって思うと大袈裟なんですけど……この時は、まるでお伽話から抜け出してきた王子様みたいに思えたんです。 変ですよね……扶桑の学生の格好をした王子様なんて。 その人は黒の角帽に詰め襟、黒い外套を身に纏い、黒猫を肩に乗せた、黒尽くめの男の人でした。 鮮やかな緑に光り輝く扶桑刀はビームを切り裂き、 古めかしい回転式の拳銃から放たれた弾丸は、ネウロイの装甲を貫く。 でも、それ以上に不思議だったのは、私を空中で抱き留める彼がストライカーを穿いていなかったこと。 これがお伽話の王子様ならペガサスなんかがお似合いなんでしょうけど、 彼が乗っていたのは、三本の尾を持つ、白く美しい巨鳥。 そう、黒い男の人は白馬ではなく――悪魔に乗った王子様だったんです……。 324 :名無しの俺:2010/12/24(金) 20 40 02 ID V9qMYon6 駄目だw元ネタわからん 支援 325 :名無しの俺:2010/12/24(金) 20 41 08 ID ztbLC8yo ―空母・赤城― この春、亡くなったはずのお父さんからの手紙を受け取った私――宮藤芳佳は、 海軍少佐の坂本美緒さんと出会い、手紙の真偽を確かめるべく、空母・赤城で欧州へ旅立った。 芳佳「こっち下拵え終わりましたー!」 約一ヶ月にも及ぶ長旅の中で、私は色々と艦のお仕事を手伝うようになった。 コック「ありがとう、お嬢ちゃん。ここはもういいから、休んでくれ」 得意な厨房の雑務に始まり、甲板掃除まで。 一ヶ月もの間お世話になるのだから、ただ乗っているというわけにはいかないから。 芳佳「う~ん、風が気持ちいい~」 甲板に出た私は、海風を全身で感じながら大きく伸びをひとつ。 周囲は、見渡す限り上も下も青と白。とっくに見飽きた景色。 甲板上には、私の他にも作業している人の姿が窺える。 その人達の色も概ね青と白。ただ、ひとりを除いては。 芳佳「あ、あの人、今日もいる……」 私から少し離れた場所で、いつも何をするでもなく甲板に立って海を眺めている人。 私の知る限り、艦のどこにも彼と同じ服装の人はいない。 角帽と詰め襟、これが白なら海軍の士官なんだろうけど、生憎と彼は黒。 上から下まで、全身黒尽くめ。いつ見ても外套を羽織っているから断言は出来ないけど。 これが街中なら違和感も抱かないけど、欧州に向かう空母の上に学生というのは、 なんとも異色の取り合わせ……なんて言ってる私も学生なんだけどね。 帽子を目深に被っているから、これも断言できないけど、歳も近いかな、多分。 私は、何となく彼に興味が湧いた。 芳佳「話しかけてみようかな……」 挨拶くらいならいいかな。 そんな軽い気持ちで彼の方に歩きだした。 その時だった。 彼の目の前に、どこからともなく小さな影が三つ現れたのは。 326 :名無しの俺:2010/12/24(金) 20 43 05 ID SMHyXeCk バビル2世か 327 :名無しの俺:2010/12/24(金) 20 43 27 ID ztbLC8yo 芳佳「えっ……なにあれ……」 大きさは人形くらい。黄土色のそれの、両目のあるべき場所は一様に●が。 鼻はなく、口は●、▲、■とそれぞれ違っていた。 見た目はぬいぐるみみたいで可愛くなくもないんだけど……私はそれどころじゃなかった。 何故なら……。 それは明らかに空中に浮遊してたから。 私は、それの周囲に視線を巡らす。 ぱっと見、仕掛けらしきものは存在しない。それに、ぬいぐるみが浮遊しているのは海上だ。 彼の近くで作業している人も数人いたけど、誰も、何の反応も示さない。 芳佳「何で? まさか……見えてないの?」 ぬいぐるみと彼は私に気付かず、何やら会話を交わしているようだ。 普通の娘なら、ここで怖がったりするところかもしれない。けど、私は違った。 最初こそ面食らったものの、益々彼に対する興味が湧く。 ぬいぐるみの見た目が恐くなかったからかも。 だが、私が再び一歩を踏み出した瞬間、鋭い視線が私を射抜いた。視線の主は猫だった。 彼の傍らには、いつも黒猫がちょこんと鎮座している。その猫が私を睨んでいたのだ。 じっと、静かに。 牙こそ剥いていないが、逆にそれが無言の圧力を生み出している。 理由はわからない。けど、今度こそ私は金縛りにあった。 そうして2、3分が経っただろうか。ぬいぐるみが空に昇っていく。 赤城の艦橋を越えて更に高く、その後、三方に散っていった。 それを見届けると、彼は艦内に戻る。その後ろ姿を、私は呆然と立ち尽くしたまま見送っていた。 328 :名無しの俺:2010/12/24(金) 20 45 41 ID 7inXya.I 最近クオリティ高いのばっか来て喜んでいいやら悲しんでいいやら しえーん 329 :名無しの俺:2010/12/24(金) 20 46 04 ID SMHyXeCk あれ、バビル2世に猫なんていなかったような 違うのか 330 :名無しの俺:2010/12/24(金) 20 46 34 ID ztbLC8yo 不思議な出来事はそれだけでは終わらない。 その夜、私はなかなか寝付けずにいた。頭にちらつくのは無論、彼。 あれからも、改めて彼に話しかけようとしたけど、 その度に黒猫に牽制されて機会を逸していた。 その代わり、彼について、坂本さんにも聞いてみた。一応、ぬいぐるみの件は伏せて。 結果、坂本さんも知らないと言った。 坂本さんなら、私よりずっと早く彼の存在に気付いていただろう。そして、不審ならそのままにしておかない。 その上で知らないと言うなら、それは私には言えないことか、或いは坂本さんにも知る権利のないことか。 ともかく考えても仕方ないかと、少し気分転換に歩くことにした。 部屋から出て、狭い通路を歩く。 芳佳「私には見えて、他の人には見えない……。使い魔か何かかな……」 でも、何の動物だろう。あんな動物、見たことも聞いたこともない。 そんなことを考えていたからか。俯きながら歩く私は、曲がり角から覗く存在に気付けなかった。 一切の音も気配もなく、それはただ私を窺っていた。 そして角が近付き、私は顔を上げると、 芳佳「ひゃっ――」 短い悲鳴を上げかけて呑み込んだ。 芳佳「な、な、な……」 言葉にもできず、わななく。それほどまでに"それ"は奇妙だった。 ???「ウヒッ」 小さく一声? 発すると、それはでんぐり返ししながら角から出て全身を晒す。 瞳のない真っ白な眼と視線がかち合うと、もう私は声も出せなかった。 子供くらいの背丈。しかし全身が深緑で、腰には褌のような白布を巻いている。 一応、人に近い形はしているのだが、手首足首から先はなく、断面は樹の年輪みたくグルグル模様で薄ら赤い。 頭頂部も同様だった。すっぱり切られて、年輪が覗いている。 ああ、これを何と表現すればいいんだろう。 妖怪? 妖精? 自分の語彙の貧困さが恨めしい。ともかく"それ"は異様な姿をしていた。 331 :口調おかしいかも……:2010/12/24(金) 20 49 23 ID ztbLC8yo ???「チミチミ、ひょっとしてボクのこと見えてるッスか?」 話しかけてきた。声が出た、薄く線を引いただけの口から。どう見ても声帯を震わせているとは思えないのに。 もしかすると、口から――というのは錯覚なのかも。 でも、何故だか言葉が理解できた。すんなりと意味が頭に入ってきた。けれど、それを言葉にはできなくて、私はただコクコク頷くだけ。 ???「イイね、ナイスな目してるね、チミ。ちょっとサマナークンと匂いが似てるね」 "それ"は嬉しそうに両手を上げ、腰を振って体を波立たせる。 左手にはブーメランを持っている、というか刺さってるけど、攻撃の意思はないらしい。 ???「でもソーリー、これもお仕事なんで。辛いよネ、アルバイター」 そして体が一際大きく揺れた直後、私の体も震えた。 芳佳「――?」 胸に走る小さな違和感。 まるで心の表面を、そっと撫でられたみたいな。 それはすぐに消えて、今は薄い胸を撫でてみても、痛くも痒くもない。 ???「フムフム、チミはウィッチサンなわけだ。なるほど、納得のセオリー」 「えっ……何で、そんなこと……」 わかるの? 言おうとしたが、口が上手く動いてくれなかった。 ???「じゃあね。おやすみ、グッナイ」 私が呆気に取られている隙に、"それ"は身を隠していた曲がり角に引っ込む。 用は済んだ、とばかりに。 芳佳「待って!」 何の為に呼び止めるのか。理由もわからず、私は追いかけて曲がり角に飛び出した。 が、もう"それ"はいなかった。音もなく姿を消したのだ。その先は、まっすぐな直線の通路なのに……。 私は夢でも見ているんだろうか。 そう思って頬をきつく抓ってみる。 芳佳「痛い……」 332 :名無しの俺:2010/12/24(金) 20 52 00 ID ztbLC8yo 翌朝、私は全てを坂本さんに打ち明けた。その答えは……、 坂本「夢でも見ていたんじゃないか?」 ある意味、予想通りだった。 坂本「一ヶ月もの長旅で疲れが溜まってるんだろう。 何せ、ずっと海の上だ、狭い艦内の中では息も詰まる。そんな時は思い切り体を動かすのが一番だ。 どうだ? 私が見てやろう」 芳佳「いえ、結構です。ごめんなさい……」 私は坂本さんの申し出を辞退して、その場を離れた。 無理もない。私だって未だに信じられないくらいなのだ。あの瞬間の小さな違和感。あれがなければ夢と錯覚していたかもしれない。 暫しの思案の後、 芳佳「……よし」 私は拳を握り締める。胸には確かな決意。夢か現実か、確かめる術はひとつだけ。 向かった先は甲板。あの人は、今日も海を見つめて佇んでいる。 昨夜の緑色のあれと、昼に見たぬいぐるみが、同種の存在である確証はどこにもない、それでも。 芳佳「多分……うぅん、きっと、あの人は何か知ってる」 あの時の、魔法力を揺らされたみたいな感覚。私の魔法力がそう言ってる。 彼に向かって数歩、接近する。黒猫の目が私を捉えた。 「近付くな」 眼が暗にそう警告している。 私が近付くにつれ、瞳が鋭く細められていく。 怖い。たかが猫相手に、私は怯んでいる。 もしかすると、この猫もただの猫ではないのかもしれない、それでも。 私は歩を止めず、彼の隣に立った。 芳佳「あの……」 とまで言いかけて、続きは、ドォン! という轟音と衝撃に掻き消された。 芳佳「きゃあぁぁあああ!!」 耳が痛い。 立っていられない。 世界が――回る。 何が……何が起こったの? 私は甲板の上を二転三転し、全身を打ち付けられた。数秒間、痛みにうずくまり、ようやく艦が激しく揺れたのだと理解する。 顔を上げると、彼も甲板に両の手をついていた。相変わらず目元は帽子で隠されているが、視線は北の空を見据えていた。 彼だけじゃない、甲板にいた人は全員がそうしている。私も視線を追い、理解した。今の揺れは、あれのビームが赤城を掠めたのだと。 芳佳「ネウロイ!」 333 :名無しの俺:2010/12/24(金) 20 54 18 ID ztbLC8yo 黒と赤の機体。兵器の形をした人類の天敵。 瘴気を撒き散らし、人の生活圏を脅かす悪魔。 魔法力を持たない人間は為す術なく逃げ惑うしかない。 しかし、流石に赤城の乗組員さん達は軍人。 戸惑うばかりの私とは対照的に、怒号を響かせながら走り回る。 それぞれのすべきことをする為に。 じゃあ、私にできることって何だろう……。 坂本「宮藤! ここにいたか!」 艦隊への攻撃を続けるネウロイを眺めていた私に、坂本さんが駆け寄ってきた。 坂本「見ての通り、ここは危険だ。お前は船室に篭っていろ、絶対に外には出るんじゃないぞ」 芳佳「そんな! 私にも何かお手伝いさせてください!」 私は坂本さんに縋った。 状況も読めない、愚かな行為だと思う。でも、何かせずにいられなかった。 坂本「駄目だ」 当然、そんな願いは聞き入れられるはずもなく。 たった一言、有無を言わせぬ口調で、ぴしゃりと撥ねつけられた。 「私も出撃する。お前に付いてはやれない。心配するな、この艦もお前も私が守ってみせる」 坂本さんに背中を押されて艦内に入る直前、私は彼を探した。 北の空には変わらずネウロイの姿。が、彼の目はネウロイとは反対の、南の空に向いていた。 ほどなくして、東西と南の空から降りてくる三体のぬいぐるみ。 まさかとは思うけど、あのぬいぐるみがネウロイを連れてきたのでは……。 そんな根拠のない妄想も、この絶妙のタイミングであれらが現れたことで膨らんでいく。 彼はぬいぐるみと合流するなり艦内に駆けて行った。おそらくは、自分のすべきことをする為に。 それが私達を助ける為かどうかは、定かではないが。 何にせよ、私はまたしても声をかけ損なってしまった。 皆が私を置いて行ってしまう。私ひとりだけ、何もできない。 堪らない焦燥感に苛まれたまま、私は船室に押し込まれた。 334 :名無しの俺:2010/12/24(金) 20 54 56 ID SMHyXeCk ああ、わかった ライドウかw 335 :名無しの俺:2010/12/24(金) 20 57 44 ID ztbLC8yo ――赤城上空―― 私にできること。 私がしたいこと。 私がすべきこと。 ずっとそればかり考えて、そして今、私は空を飛んでいる。 初めてのストライカーユニットを穿いて。 坂本さんの言い付け通りに部屋に篭っていられず、 次々運ばれる怪我人も満足に助けられなかった。 絶望に暮れかけた私が見つけたものが、ストライカーユニット。 無謀だと思う。 自殺行為かもしれない。 だとしても諦めたくはなかったから。 私は両足を差し入れ、ありったけの魔法力を込めた。 想いに応えて魔導エンジンが回る。推進力が生まれ、私の体を前へと運ぶ。 土壇場まで上昇しなかったので肝を冷やしたが、水面ギリギリを這うようにして、なんとか上昇。 「その力を多くの人の為に」 これがお父さんが私に託した、私にできること。 だから私は、坂本さんから受け取った機関銃を手に、ネウロイに立ち向かう。 戦闘は苦戦を強いられた。 刀一本の坂本さん、飛ぶのも銃を撃つのも初めての私。 だというのに、不思議と恐怖はなかった。 いや、あったとしても、それ以上のものに衝き動かされていた。 少しでも助けになろうと、援護してくれる戦闘機のパイロットさん。 危険も顧みず赤城の甲板から声援を送ってくれる水兵さん達。 確かな追い風を受けて私は飛んでいられた。なのに、まさかそれが仇になるなんて……。 坂本「宮藤! コアを探す! 援護してくれ!」 芳佳「はい!!」 戦闘機が犠牲になってまで作ってくれた好機。 坂本さんは眼帯を外し、右目の『魔眼』を解放すると、大型ネウロイ全体を見渡せる位置まで離れた。 芳佳「坂本さんがコアを発見するまでの時間を稼ぐのが私の仕事……」 私ひとりで、どこまでできるかわからないけど……。 芳佳「やるしかない……!」 336 : 334 正解です:2010/12/24(金) 21 02 24 ID ztbLC8yo 決意を固めて、私はひとりでネウロイの注意を引く。 坂本さんにも、赤城にも向かわせるわけにはいかない。しかし、それは口で言うほど簡単ではなく。 どちらにも向かわせない。それはつまり、私にすべての攻撃が集中するという意味で。 不慣れな私には、攻撃と回避を両立させるのは至難の業。でも攻撃は絶対に捨てられない。 よって、次第に回避が疎かになっていく。 降り注ぐ光条の雨のひとつをシールドで受け止めた私は、思いの外強い衝撃に後退した。 芳佳「くぅっ……!」 バランスをくずしそうになったところを、なんとか立て直す。 その瞬間、私の意識は赤城から逸れていた。 芳佳「あっ――」 生じた隙をネウロイは見逃さなかった。 ビームの向く先は私ではなく、赤城。 背筋を冷たいものが流れる。 その時、私の体は思考とは無関係に動いた。 芳佳「届いてぇぇぇぇぇ!!」 無理な体勢も構わず、がむしゃらに手を伸ばす。 射線に強引に割り込むと同時にシールドを展開。 凄まじい衝撃が私に襲い掛かり―― 「っきゃああああああ!!」 喉から悲鳴が絞り出された。視界がビームの赤に染まる。 背後には無防備な赤城。甲板には、いつの間にか、彼と黒猫の姿があった。 自然と注意が向き、ほんの一瞬、集中が途切れてしまう。 芳佳「くっぅうううう!!」 長く続いた衝撃が止み、光が消える。なんとか防ぎきったものの、私は反撃に移れなかった。 芳佳「あれ……力が……」 入らない。 意思に反して、私の体は完全に弛緩していた。眼下に広がっていた青い海は今、私の頭上にある。 急な防御の連続が原因だろうか。理解していても、焦れば焦るほど魔法力が纏まらない。 坂本「宮藤ー!!」 坂本さんの声が遠くに聞こえ、やがて届かなくなる。 赤城の甲板が逆さに映った。でも彼がいない。黒尽くめだから、一目でわかりそうなものなのに。 お父さんでも、お母さんやお祖母ちゃんのことでもなく、そんなどうでもいいことが気になった。 それを少し残念に思いながら、私は目を閉じる。 その直後。 芳佳「えっ……」 337 :名無しの俺:2010/12/24(金) 21 05 28 ID ztbLC8yo 私の体が、ふわりと浮いた。 さしたる衝撃もなく、本当に、ふわり、と。 恐る恐る目を開ける私。そこには、人形のように美しい顔があった。 芳佳「うわぁ……」 私は思わず感嘆の声を漏らした。今の状況も、彼の長い腕に抱かれているのも忘れて。 男「大丈夫かい?」 その細い喉から発せられた声は、意外と顔に似合わず高く、少年のようだった。 私は小さな違和感を覚え、改めて彼の顔を確認しようとしたが、顔を背けられ、よく見えない。 芳佳「……はっ」 数秒置いて言葉の意味を理解した私は、急激に恥ずかしくなる。 だってだって、今の私の姿勢は、いわゆる……お姫様抱っこ、という奴で……。 芳佳「も、もう大丈夫ですから! 放してください!」 駄々っ子みたいに腕の中でじたばた暴れる私を、困ったように持て余す彼。 ???「そんな暇はない! 攻撃が来るぞ!!」 どこからともなく声がした。彼とは違う、低い大人の男の声だ。 そして彼が私を抱えていた手を放した。 芳佳「きゃっ」 いきなり支えが消えた私の体は落下――することなく、柔らかい何かに沈み込む。 ずり落ちそうになったので、慌てて俯せに身を返し、しっかりと掴んだ。 芳佳「え? あれ?」 真っ白で柔らかい……これは羽毛だ。 私の下半身は宙ぶらりんになってるけど、上半身はふかふかの鳥の背中の上にあった。 芳佳「ええええええ!?」 人ふたりを乗せてもまだ余裕があるらしく、巨鳥は悠然と羽を広げている。 男「しっかり捕まって!」 彼の注意の直後、ネウロイは巨鳥に向けてビームを発射。 私はシールドを張ろうとした。が、両手で捕まっている状態ではできるはずもなく。 巨鳥に跨がった彼は、腰から扶桑刀を抜き放ち、ビームにかざす。 直撃――! 338 :名無しの俺:2010/12/24(金) 21 06 59 ID V9qMYon6 ライドウか、やったことねーw 続き楽しみだな支援 339 :名無しの俺:2010/12/24(金) 21 08 48 ID ztbLC8yo 私は目を暝り……目を見張った。何故なら。 鮮やかな緑に光り輝く刀身が、ビームを切り裂いて拡散させていたのだから。 男「ホウオウ! 敵の上に回れ!」 ホウオウ「やれやれ……怒鳴らんでも聞こえるわい。人、もとい悪魔使いが荒いのう」 しゃがれ声で答えたのは巨鳥。 ホウオウ……鳳凰!? 私でも知ってる、伝説上の鳥、霊鳥だ。 そしてホウオウは自身を悪魔と呼んだ? 頭が混乱する。私は半ば放心状態にあった。 ???「娘、何を呆けている。もう大丈夫だと言うなら、早々に離れよ。戦闘の邪魔だ」 芳佳「えっ、誰が……」 ???「動けぬなら、しっかりしがみついていろ。せいぜい振り落とされぬようにな」 まただ。 明らかに彼とは違う声が私を叱責した。 やはり出所はわからない。頭に直接響いているみたい。 だが私は、その正体を気にするよりも先に発奮した。 そうだ、ここは戦場で、私はネウロイと戦ってたんだ。 乱れていた心が静まっていく。腑抜けていた戦意が引き締まるのを感じた。 集中力が戻り、魔法力も十分。大丈夫だ、私はまだ戦える。 芳佳「行って! 私は大丈夫です!」 ホウオウを突き飛ばして離れる。魔導エンジンは正常に回転し、私はちゃんと浮遊できた。 彼は軽くこちらを一瞥して、 男「ホウオウ、疾風弾用意」 ホウオウを飛翔させた。 優雅に羽ばたくホウオウは、ビームを器用にすり抜ける。 回避しきれない光条は扶桑刀で切り裂かれるか、見えない障壁が阻んだ。 坂本「宮藤、無事か!?」 インカムを通じて、坂本さんの声が聞こえる。 もしかしたら、ずっと呼びかけてたのかもしれない。 芳佳「はい! 大丈夫です! まだ行けます!」 坂本「詳しい話は後だ! 我々はあの男の援護に回る」 芳佳「え……あ、はい! 了解です!」 340 :名無しの俺:2010/12/24(金) 21 11 45 ID ztbLC8yo 坂本さんが彼の許に飛ぶ。たぶん、コアの位置を教えているんだと思う。 そして、 ドン!ドン! と、銃声が六つ連続して響いた。 坂本さんは銃を持っていない。銃声は、彼の持つリボルバーから。 疾風弾――そう呼ばれた六発の銃弾は、ネウロイの装甲に文字通り風穴を開ける。 小さいけど、口径よりも一回りは大きい穴を。 芳佳「凄い……」 坂本「だがコアは逸れているな。コアは背面中央……上か下から攻める他ないが……なに!?」 芳佳「どうしたんですか!? 坂本さん!」 インカム越しでも伝わる焦りと驚き。 坂本さんはひとり、「馬鹿な……」とか、「いや……しかし」とか呟いている。 坂本「聞け、宮藤。これからあいつがネウロイの機体上部に直接取り付いて攻撃を行う。 援護するぞ」 芳佳「ええ!? 直接取り付くなんて無茶ですよ?」 回転して、振り落とされでもしたら真っ逆さまだ。 坂本「何か考えがあるのだろう。私は下から攻める。お前は回避できる位置から援護しろ。 ネウロイが機体を傾けそうになったら、翼を集中して撃つんだ」 芳佳「回転させるな、ってことですね! わかりました!」 私が改めて彼に視線を戻すと、彼はネウロイの上に移動。ホウオウに号令した。 男「戻れ、ホウオウ!」 瞬時にホウオウが掻き消え、跨がっていた彼はネウロイの上に降り立つ。 いくつかの砲口が彼に向くが、自身の直上でもある為か、ビームの数は格段に減った。あれなら難無くかわせる量だ。 芳佳「そっか……さっきの射撃は足場を確保する為に……?」 私の驚愕はそれだけに留まらない。 更に驚くべき現象は私の目の前で起こる。 しかし、それを目の当たりにしてもなお、私にはそれが現実とは思えなかった。 341 :名無しの俺:2010/12/24(金) 21 16 21 ID ztbLC8yo 男「召喚――蹂躙せよ、『ヌエ』」 彼が懐に巻いたベルト。そこには何本かの金属の管。彼はそこから一本の管を抜く。 指先から淡い緑の燐光が移り、管に灯る。 ゆっくりと管の蓋が持ち上がった。 その直後――。 ヌエ「オレサマ、サイキョーー!!」 咆哮と共に現れたのは、巨大な獣。 白い鬣で囲まれた真っ黒な顔面には、簡単な目と牙だらけの口だけ。 胴体は分厚い毛皮に覆われ、手足は虎で尾は蛇。 腕は丸太みたいに太い。 が、やはり最も目を引くのは、その大きさ。 しゃがんだ姿勢で、既に彼よりもずっと大きい。立てば倍以上になるだろう。 芳佳「はー……」 ぽかーんと口を開け、呆気に取られる私を尻目に、ヌエは暴れ回る。 暴虐の限りを尽くす。 ヌエ「オレサマ! さんだーぶれす!!」 口からは雷の束を吐き出す。ネウロイの装甲が弾け飛び、粉砕される。 ヌエ「オレサマ! はんまーなっくる!」 跳びはねながら、組み合わせた両の拳をガンガン叩きつける。 大型ネウロイの機体がユッサユッサと揺さ振られた。 ヌエ「ガォオオオオオンン!!」 凄まじい雄叫びに怯えるように、空気が震え、雷鳴が轟く。 いつの間にか生まれた黒雲が、雷を落とす。 坂本「まるで子供だな……」 坂本さんも、同じく圧倒されてるらしい。 でも坂本さんの言う通りだ。 手当たり次第に装甲を打ち壊し、引っぺがす。 その様は、まるで子供の泥遊びのようにも、癇癪を起こした子供のようにも見える。 ならば、さしずめネウロイは羽を毟られる昆虫か。 再生する側から破壊していく暴君の隣で、彼は刀を振るう。 ヌエと自身を狙うビームを切り払っているのだ。 もっとも、ヌエの巨体を全ての攻撃からは守れない。 手足等、急所以外の部分をビームが掠め、時に貫く。 だが、それも焼け石に水。生半可な傷は、獣を更に怒り狂わせるだけ。 ヌエ「ウガァアアア! イタイ! オレサマ怒ッタ! コイツブッ壊ス!!」 再生を上回る徹底的な破壊。それは、まさしく蹂躙。 勝敗は決したかに見えた。ネウロイが、片翼を持ち上げるまでは。 坂本「宮藤! ボサッとするな!」 芳佳「はい!」 342 :名無しの俺:2010/12/24(金) 21 18 42 ID ztbLC8yo 機体を傾けて、上で暴れるヌエを振り落とそうとしている。 それをさせないのが、私達の役目! 芳佳「させない!!」 私は右に傾こうとするネウロイの左主翼に、ありったけの銃弾を浴びせる。 坂本「はあぁぁあああ!!」 坂本さんは坂本さんで、下から右翼に刀を突き立て、削りながら斬り抜ける。 私達の翼を押し戻そうとする攻撃は、ネウロイの大きさからすれば些細なもの。 でも、ネウロイは僅かに、しかし確実に動きを落とした。 芳佳「やった!」 と思ったのもつかの間、ネウロイは可能な限り全てのビームをヌエに向けた。 私にも、坂本さんにも構わず。自分を傷付けるにも関わらず。 私には、それがネウロイの最後の足掻きに思えた。 芳佳「危ない! 逃げてー!」 彼とヌエは、急な傾斜に堪えるだけで精一杯。 とても回避できる体勢じゃなかった。 坂本さんの位置からは間に合わない、私しかいない。 もうコアは見えてるのに……! 赤い光が微かに漏れている。コアが、一部だが露出していた。 それでも、私はコアの破壊より、彼の救出の為に飛んだ。それが正しいかどうかなんて知らない。 ただ咄嗟に、そうしなければならないと思った。 お願い! 間に合って! そんな私の祈りも空しく、あらゆる角度からのビームが、ヌエと彼を貫かんと放たれた。 その、刹那だった。 男「戻れ! ヌエ!」 彼の号令でヌエの巨体が消え、ネウロイのビームは虚空を通過。 身の背中を穿ち、破片が舞い、白煙が立ち込める。 白煙の外からでも、ネウロイが健在であることは、音や気配、輪郭で確認できた。 どうやらネウロイのビームは、自身のコアを破壊するには至らなかったらしい。 そもそも可能なのかどうかも、私にはわからない。 彼は……彼はどうなったの!? 私は煙の外から彼を探す。 着弾の際、彼は刀を突き立てて落下を堪えていた。 まさか落ちたのか、それともネウロイのビームに……。 かぶりを振って嫌な想像を振り払う。 私は煙の中を見据え、晴れるの待つ。 やがて、ぼぅと朧げに緑の光が浮かんだ。 芳佳「あれは……!」 私を救った光。 ネウロイのビームを切り裂いた扶桑刀の緑だ。 光は次第にくっきりと輪郭を帯び、刃の形を作る。 鍔元から刃先まで、鮮やかな緑に光り輝く刀の形を。 晴れていく煙の中に、私は黒い影を見つけた。 黒い影は刀を構え、修復しかけているコア目掛けて跳躍しつつ、一声。 男「魔を祓え――赤口葛葉」 刀は纏う光と同色の軌跡を走らせる。 煙が晴れた時、私が見たもの。 それはコアを一閃され、今まさに消滅するネウロイ。 そして、刀を鞘に収める彼の姿だった。 343 :名無しの俺:2010/12/24(金) 21 21 14 ID ztbLC8yo ミーナ「どうやら来るのが少し遅かったみたいね……」 ネウロイ消滅を確認した後、そう呟いたのが、ミーナ・ディートリンデ・ヴィルケ中佐。 隊員を引き連れ、赤城の救援に向かっていのだが、タッチの差で不要になってしまったらしい。 ルッキーニ「うきゃー! なにあれ、かっちょいー!」 突然現れ、消えた怪物に手を叩いて興奮する少女がフランチェスカ・ルッキーニ少尉。 シャーリー「カッコイイ……かなぁ? ま、強そうではあるかな。 ペリーヌの電撃より強いんじゃないか?」 ルッキーニの興奮に首を傾げながら、隣の金髪の少女をからかうシャーロット・E・イェーガー大尉。 「まあ! 別に強力であればよいというものではありませんわ。あれでは周りを巻き込みかねません」 憤慨するペリーヌ・クロステルマン中尉の横では大人しそうな少女が怯えている。 リーネ「私は……少し怖いです。あれはまるで……悪魔」 リーネこと、リネット・ビショップ軍曹は嫌悪と恐怖を露にしている。 バルクホルン「悪魔だと? そんなものが実在するのか……?」 エーリカ「怪異がいるんだから、悪魔がいてもおかしくないんじゃないの?」 怪訝そうにするゲルトルート・バルクホルン大尉の横では、 エーリカ・ハルトマン中尉がいつも通り、平然と飛行している。 エイラ「それもそうかもなー。実際、ネウロイが何かだってわかんないんだし」 エイラ・イルマタル・ユーティライネン少尉が賛同すると、隣の少女が怖ず怖ずと手を挙げる。 サーニャ「実はナイトウィッチの中でも、変なものを見たって人はたまにいるんです…… 大抵は見間違いで処理されるんですけど」 サーニャ・V・リトヴャク中尉の思わぬ発言に編隊がどよめきに包まれる中、 ミーナは目を細めて黒尽くめの男を見ていた。 ミーナ「あれが悪魔召喚師……。デビル……サマナー……」 344 :名無しの俺:2010/12/24(金) 21 24 17 ID V9qMYon6 とうとうデビルサマナーの俺か……俺得だな 345 :名無しの俺:2010/12/24(金) 21 25 30 ID DDRg1RQc 支援 346 :名無しの俺:2010/12/24(金) 21 25 51 ID ztbLC8yo 芳佳「や……やった。やったんだ……」 私達がネウロイを倒した。 守ったんだ、赤城の皆を。 活躍したのは坂本さんと彼だけど、私にも誰かを守る一助になれた。 それが跳び上がりたいくらい嬉しい。 赤城の甲板から歓声を受けて、初めて確かな実感が湧いてくる。 私は拳を握り締めて打ち震え、堪え切れずに全身で興奮を表現した。 芳佳「やった……凄い! 凄ぉーい!!」 って……あれ? 私は何か引っ掛かりを覚えた。 彼は華麗にネウロイを討ち、刀を鞘に収めて佇んでいる。 その姿は確かにカッコイイのだが……。 ネウロイの上に立ってネウロイを破壊したということは、つまり……。 芳佳「あぁ!?」 ネウロイは光る結晶のような破片に変わり、飛散する。 そして、上に乗っていた彼はと言うと……。 坂本「おい!?」 刀を腰の鞘に収めた、悪く言えば気取ったポーズのまま……落下した。 芳佳「えぇえええええ!?」 私と坂本さんは顔を見合わせて、すぐさま急降下した。 彼は手足をバタバタさせてもがいている。 完全にパニック状態!? それにしても何故、彼は悪魔を召喚しないのか。それともできないのか。 さっきのホウオウでも何でもいい、切り抜ける術を持っていないのか。 芳佳「捕まえた!」 私と坂本さんが海面ギリギリで両腕を掴んでもなお、彼は両足をばたつかせている。 かなり不様な姿である。 芳佳「落ち着いてください!」 坂本「大人しくしろ!」 両側から何度も呼びかけて、ようやく落ち着いた。 この時、初めて私は彼の顔を正面から見て、目を擦った。 芳佳「あれ……?」 己が目を疑ってしまったのだ。 何故なら、それは私が抱かれて見た顔とは、まるで違う顔だったから。 切れ長の目? そんなものはない。むしろ大きく、くりっとした目だ。 すらっと長い手足? 手足は短く、制服はちょっぴり丈が長め。入学式――いや、七五三? 身長は低く童顔。まかり間違っても、人形の如き美貌とは程遠い。 私は、夢でも見ていたんだろうか。 それとも、憧れが先走って、都合のいい幻想を? 頬がカァッと熱くなる。 戸惑う私の横で青年――否、少年は涙目で言った。 男「ふぇ~、怖かったぁ~~」 芳佳「……は?」 この瞬間――私がほのかに抱きかけていた憧れ、王子様幻想とでも言うべきものが、 木っ端みじんに、完膚なきまでに、ぶち壊されたことは言うまでもない。 347 :名無しの俺:2010/12/24(金) 21 28 34 ID V9qMYon6 宮藤√かな?まだわからんか。期待支援 348 :名無しの俺:2010/12/24(金) 21 31 12 ID ztbLC8yo もう少しあるんですが、一旦切ります。携帯だと書くのも貼るのも大変。 当初はPCで別作品を書き溜めてたのですが、 PCが故障したので、作品を変えて携帯で書いてみました。 よって校正や見直し等、いい加減だと思います。 PCでまとめられるようになったら修正したいと思います。 あと、改行や一レスの文字数も勝手がわからないので見にくければ言ってください。 349 :名無しの俺:2010/12/24(金) 21 34 24 ID V9qMYon6 乙ー!面白かった 続きが楽しみだぜ 次へ 目次へ
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あれはそう……私が赤城に乗ってブリタニアに向かっていた、ある日のこと。 突然のネウロイの襲来に、私は戸惑いながらも初めてストライカーユニットを穿いて出撃しました。 何もできない、何もしない自分は嫌だったから。 けど私は何の訓練も受けていませんでしたから、戦闘の最中、 ネウロイのビームを辛うじてシールドで防いだものの、大きくバランスを崩してしまいます。 坂本さんの叫びを遠くに聞きながら、このまま墜落、海面に叩き付けられるのかと思った、その時――。 黒い影が視界の端から飛び出してきたんです。 落下していた私の体はいつの間にか止まっていて、 それが誰かの腕に抱かれているのだと気付くのに暫く時間がかかりました。 ゆっくり目を開き、見上げたその人の顔に、私は息を呑みました。 黒い角帽。 切れ長の目。 思わず見惚れてしまう、ぞっとするほどの美貌。 そして突き刺さりそうなくらい鋭く尖ったモミアゲ。 流石に、後になって思うと大袈裟なんですけど……この時は、まるでお伽話から抜け出してきた王子様みたいに思えたんです。 変ですよね……扶桑の学生の格好をした王子様なんて。 その人は黒の角帽に詰め襟、黒い外套を身に纏い、黒猫を肩に乗せた、黒尽くめの男の人でした。 鮮やかな緑に光り輝く扶桑刀はビームを切り裂き、 古めかしい回転式の拳銃から放たれた弾丸は、ネウロイの装甲を貫く。 でも、それ以上に不思議だったのは、私を空中で抱き留める彼がストライカーを穿いていなかったこと。 これがお伽話の王子様ならペガサスなんかがお似合いなんでしょうけど、 彼が乗っていたのは、三本の尾を持つ、白く美しい巨鳥。 そう、黒い男の人は白馬ではなく――悪魔に乗った王子様だったんです……。 324 :名無しの俺:2010/12/24(金) 20 40 02 ID V9qMYon6 駄目だw元ネタわからん 支援 325 :名無しの俺:2010/12/24(金) 20 41 08 ID ztbLC8yo ―空母・赤城― この春、亡くなったはずのお父さんからの手紙を受け取った私――宮藤芳佳は、 海軍少佐の坂本美緒さんと出会い、手紙の真偽を確かめるべく、空母・赤城で欧州へ旅立った。 芳佳「こっち下拵え終わりましたー!」 約一ヶ月にも及ぶ長旅の中で、私は色々と艦のお仕事を手伝うようになった。 コック「ありがとう、お嬢ちゃん。ここはもういいから、休んでくれ」 得意な厨房の雑務に始まり、甲板掃除まで。 一ヶ月もの間お世話になるのだから、ただ乗っているというわけにはいかないから。 芳佳「う~ん、風が気持ちいい~」 甲板に出た私は、海風を全身で感じながら大きく伸びをひとつ。 周囲は、見渡す限り上も下も青と白。とっくに見飽きた景色。 甲板上には、私の他にも作業している人の姿が窺える。 その人達の色も概ね青と白。ただ、ひとりを除いては。 芳佳「あ、あの人、今日もいる……」 私から少し離れた場所で、いつも何をするでもなく甲板に立って海を眺めている人。 私の知る限り、艦のどこにも彼と同じ服装の人はいない。 角帽と詰め襟、これが白なら海軍の士官なんだろうけど、生憎と彼は黒。 上から下まで、全身黒尽くめ。いつ見ても外套を羽織っているから断言は出来ないけど。 これが街中なら違和感も抱かないけど、欧州に向かう空母の上に学生というのは、 なんとも異色の取り合わせ……なんて言ってる私も学生なんだけどね。 帽子を目深に被っているから、これも断言できないけど、歳も近いかな、多分。 私は、何となく彼に興味が湧いた。 芳佳「話しかけてみようかな……」 挨拶くらいならいいかな。 そんな軽い気持ちで彼の方に歩きだした。 その時だった。 彼の目の前に、どこからともなく小さな影が三つ現れたのは。 326 :名無しの俺:2010/12/24(金) 20 43 05 ID SMHyXeCk バビル2世か 327 :名無しの俺:2010/12/24(金) 20 43 27 ID ztbLC8yo 芳佳「えっ……なにあれ……」 大きさは人形くらい。黄土色のそれの、両目のあるべき場所は一様に●が。 鼻はなく、口は●、▲、■とそれぞれ違っていた。 見た目はぬいぐるみみたいで可愛くなくもないんだけど……私はそれどころじゃなかった。 何故なら……。 それは明らかに空中に浮遊してたから。 私は、それの周囲に視線を巡らす。 ぱっと見、仕掛けらしきものは存在しない。それに、ぬいぐるみが浮遊しているのは海上だ。 彼の近くで作業している人も数人いたけど、誰も、何の反応も示さない。 芳佳「何で? まさか……見えてないの?」 ぬいぐるみと彼は私に気付かず、何やら会話を交わしているようだ。 普通の娘なら、ここで怖がったりするところかもしれない。けど、私は違った。 最初こそ面食らったものの、益々彼に対する興味が湧く。 ぬいぐるみの見た目が恐くなかったからかも。 だが、私が再び一歩を踏み出した瞬間、鋭い視線が私を射抜いた。視線の主は猫だった。 彼の傍らには、いつも黒猫がちょこんと鎮座している。その猫が私を睨んでいたのだ。 じっと、静かに。 牙こそ剥いていないが、逆にそれが無言の圧力を生み出している。 理由はわからない。けど、今度こそ私は金縛りにあった。 そうして2、3分が経っただろうか。ぬいぐるみが空に昇っていく。 赤城の艦橋を越えて更に高く、その後、三方に散っていった。 それを見届けると、彼は艦内に戻る。その後ろ姿を、私は呆然と立ち尽くしたまま見送っていた。 328 :名無しの俺:2010/12/24(金) 20 45 41 ID 7inXya.I 最近クオリティ高いのばっか来て喜んでいいやら悲しんでいいやら しえーん 329 :名無しの俺:2010/12/24(金) 20 46 04 ID SMHyXeCk あれ、バビル2世に猫なんていなかったような 違うのか 330 :名無しの俺:2010/12/24(金) 20 46 34 ID ztbLC8yo 不思議な出来事はそれだけでは終わらない。 その夜、私はなかなか寝付けずにいた。頭にちらつくのは無論、彼。 あれからも、改めて彼に話しかけようとしたけど、 その度に黒猫に牽制されて機会を逸していた。 その代わり、彼について、坂本さんにも聞いてみた。一応、ぬいぐるみの件は伏せて。 結果、坂本さんも知らないと言った。 坂本さんなら、私よりずっと早く彼の存在に気付いていただろう。そして、不審ならそのままにしておかない。 その上で知らないと言うなら、それは私には言えないことか、或いは坂本さんにも知る権利のないことか。 ともかく考えても仕方ないかと、少し気分転換に歩くことにした。 部屋から出て、狭い通路を歩く。 芳佳「私には見えて、他の人には見えない……。使い魔か何かかな……」 でも、何の動物だろう。あんな動物、見たことも聞いたこともない。 そんなことを考えていたからか。俯きながら歩く私は、曲がり角から覗く存在に気付けなかった。 一切の音も気配もなく、それはただ私を窺っていた。 そして角が近付き、私は顔を上げると、 芳佳「ひゃっ――」 短い悲鳴を上げかけて呑み込んだ。 芳佳「な、な、な……」 言葉にもできず、わななく。それほどまでに"それ"は奇妙だった。 ???「ウヒッ」 小さく一声? 発すると、それはでんぐり返ししながら角から出て全身を晒す。 瞳のない真っ白な眼と視線がかち合うと、もう私は声も出せなかった。 子供くらいの背丈。しかし全身が深緑で、腰には褌のような白布を巻いている。 一応、人に近い形はしているのだが、手首足首から先はなく、断面は樹の年輪みたくグルグル模様で薄ら赤い。 頭頂部も同様だった。すっぱり切られて、年輪が覗いている。 ああ、これを何と表現すればいいんだろう。 妖怪? 妖精? 自分の語彙の貧困さが恨めしい。ともかく"それ"は異様な姿をしていた。 331 :口調おかしいかも……:2010/12/24(金) 20 49 23 ID ztbLC8yo ???「チミチミ、ひょっとしてボクのこと見えてるッスか?」 話しかけてきた。声が出た、薄く線を引いただけの口から。どう見ても声帯を震わせているとは思えないのに。 もしかすると、口から――というのは錯覚なのかも。 でも、何故だか言葉が理解できた。すんなりと意味が頭に入ってきた。けれど、それを言葉にはできなくて、私はただコクコク頷くだけ。 ???「イイね、ナイスな目してるね、チミ。ちょっとサマナークンと匂いが似てるね」 "それ"は嬉しそうに両手を上げ、腰を振って体を波立たせる。 左手にはブーメランを持っている、というか刺さってるけど、攻撃の意思はないらしい。 ???「でもソーリー、これもお仕事なんで。辛いよネ、アルバイター」 そして体が一際大きく揺れた直後、私の体も震えた。 芳佳「――?」 胸に走る小さな違和感。 まるで心の表面を、そっと撫でられたみたいな。 それはすぐに消えて、今は薄い胸を撫でてみても、痛くも痒くもない。 ???「フムフム、チミはウィッチサンなわけだ。なるほど、納得のセオリー」 「えっ……何で、そんなこと……」 わかるの? 言おうとしたが、口が上手く動いてくれなかった。 ???「じゃあね。おやすみ、グッナイ」 私が呆気に取られている隙に、"それ"は身を隠していた曲がり角に引っ込む。 用は済んだ、とばかりに。 芳佳「待って!」 何の為に呼び止めるのか。理由もわからず、私は追いかけて曲がり角に飛び出した。 が、もう"それ"はいなかった。音もなく姿を消したのだ。その先は、まっすぐな直線の通路なのに……。 私は夢でも見ているんだろうか。 そう思って頬をきつく抓ってみる。 芳佳「痛い……」 332 :名無しの俺:2010/12/24(金) 20 52 00 ID ztbLC8yo 翌朝、私は全てを坂本さんに打ち明けた。その答えは……、 坂本「夢でも見ていたんじゃないか?」 ある意味、予想通りだった。 坂本「一ヶ月もの長旅で疲れが溜まってるんだろう。 何せ、ずっと海の上だ、狭い艦内の中では息も詰まる。そんな時は思い切り体を動かすのが一番だ。 どうだ? 私が見てやろう」 芳佳「いえ、結構です。ごめんなさい……」 私は坂本さんの申し出を辞退して、その場を離れた。 無理もない。私だって未だに信じられないくらいなのだ。あの瞬間の小さな違和感。あれがなければ夢と錯覚していたかもしれない。 暫しの思案の後、 芳佳「……よし」 私は拳を握り締める。胸には確かな決意。夢か現実か、確かめる術はひとつだけ。 向かった先は甲板。あの人は、今日も海を見つめて佇んでいる。 昨夜の緑色のあれと、昼に見たぬいぐるみが、同種の存在である確証はどこにもない、それでも。 芳佳「多分……うぅん、きっと、あの人は何か知ってる」 あの時の、魔法力を揺らされたみたいな感覚。私の魔法力がそう言ってる。 彼に向かって数歩、接近する。黒猫の目が私を捉えた。 「近付くな」 眼が暗にそう警告している。 私が近付くにつれ、瞳が鋭く細められていく。 怖い。たかが猫相手に、私は怯んでいる。 もしかすると、この猫もただの猫ではないのかもしれない、それでも。 私は歩を止めず、彼の隣に立った。 芳佳「あの……」 とまで言いかけて、続きは、ドォン! という轟音と衝撃に掻き消された。 芳佳「きゃあぁぁあああ!!」 耳が痛い。 立っていられない。 世界が――回る。 何が……何が起こったの? 私は甲板の上を二転三転し、全身を打ち付けられた。数秒間、痛みにうずくまり、ようやく艦が激しく揺れたのだと理解する。 顔を上げると、彼も甲板に両の手をついていた。相変わらず目元は帽子で隠されているが、視線は北の空を見据えていた。 彼だけじゃない、甲板にいた人は全員がそうしている。私も視線を追い、理解した。今の揺れは、あれのビームが赤城を掠めたのだと。 芳佳「ネウロイ!」 333 :名無しの俺:2010/12/24(金) 20 54 18 ID ztbLC8yo 黒と赤の機体。兵器の形をした人類の天敵。 瘴気を撒き散らし、人の生活圏を脅かす悪魔。 魔法力を持たない人間は為す術なく逃げ惑うしかない。 しかし、流石に赤城の乗組員さん達は軍人。 戸惑うばかりの私とは対照的に、怒号を響かせながら走り回る。 それぞれのすべきことをする為に。 じゃあ、私にできることって何だろう……。 坂本「宮藤! ここにいたか!」 艦隊への攻撃を続けるネウロイを眺めていた私に、坂本さんが駆け寄ってきた。 坂本「見ての通り、ここは危険だ。お前は船室に篭っていろ、絶対に外には出るんじゃないぞ」 芳佳「そんな! 私にも何かお手伝いさせてください!」 私は坂本さんに縋った。 状況も読めない、愚かな行為だと思う。でも、何かせずにいられなかった。 坂本「駄目だ」 当然、そんな願いは聞き入れられるはずもなく。 たった一言、有無を言わせぬ口調で、ぴしゃりと撥ねつけられた。 「私も出撃する。お前に付いてはやれない。心配するな、この艦もお前も私が守ってみせる」 坂本さんに背中を押されて艦内に入る直前、私は彼を探した。 北の空には変わらずネウロイの姿。が、彼の目はネウロイとは反対の、南の空に向いていた。 ほどなくして、東西と南の空から降りてくる三体のぬいぐるみ。 まさかとは思うけど、あのぬいぐるみがネウロイを連れてきたのでは……。 そんな根拠のない妄想も、この絶妙のタイミングであれらが現れたことで膨らんでいく。 彼はぬいぐるみと合流するなり艦内に駆けて行った。おそらくは、自分のすべきことをする為に。 それが私達を助ける為かどうかは、定かではないが。 何にせよ、私はまたしても声をかけ損なってしまった。 皆が私を置いて行ってしまう。私ひとりだけ、何もできない。 堪らない焦燥感に苛まれたまま、私は船室に押し込まれた。 334 :名無しの俺:2010/12/24(金) 20 54 56 ID SMHyXeCk ああ、わかった ライドウかw 335 :名無しの俺:2010/12/24(金) 20 57 44 ID ztbLC8yo ――赤城上空―― 私にできること。 私がしたいこと。 私がすべきこと。 ずっとそればかり考えて、そして今、私は空を飛んでいる。 初めてのストライカーユニットを穿いて。 坂本さんの言い付け通りに部屋に篭っていられず、 次々運ばれる怪我人も満足に助けられなかった。 絶望に暮れかけた私が見つけたものが、ストライカーユニット。 無謀だと思う。 自殺行為かもしれない。 だとしても諦めたくはなかったから。 私は両足を差し入れ、ありったけの魔法力を込めた。 想いに応えて魔導エンジンが回る。推進力が生まれ、私の体を前へと運ぶ。 土壇場まで上昇しなかったので肝を冷やしたが、水面ギリギリを這うようにして、なんとか上昇。 「その力を多くの人の為に」 これがお父さんが私に託した、私にできること。 だから私は、坂本さんから受け取った機関銃を手に、ネウロイに立ち向かう。 戦闘は苦戦を強いられた。 刀一本の坂本さん、飛ぶのも銃を撃つのも初めての私。 だというのに、不思議と恐怖はなかった。 いや、あったとしても、それ以上のものに衝き動かされていた。 少しでも助けになろうと、援護してくれる戦闘機のパイロットさん。 危険も顧みず赤城の甲板から声援を送ってくれる水兵さん達。 確かな追い風を受けて私は飛んでいられた。なのに、まさかそれが仇になるなんて……。 坂本「宮藤! コアを探す! 援護してくれ!」 芳佳「はい!!」 戦闘機が犠牲になってまで作ってくれた好機。 坂本さんは眼帯を外し、右目の『魔眼』を解放すると、大型ネウロイ全体を見渡せる位置まで離れた。 芳佳「坂本さんがコアを発見するまでの時間を稼ぐのが私の仕事……」 私ひとりで、どこまでできるかわからないけど……。 芳佳「やるしかない……!」 336 : 334 正解です:2010/12/24(金) 21 02 24 ID ztbLC8yo 決意を固めて、私はひとりでネウロイの注意を引く。 坂本さんにも、赤城にも向かわせるわけにはいかない。しかし、それは口で言うほど簡単ではなく。 どちらにも向かわせない。それはつまり、私にすべての攻撃が集中するという意味で。 不慣れな私には、攻撃と回避を両立させるのは至難の業。でも攻撃は絶対に捨てられない。 よって、次第に回避が疎かになっていく。 降り注ぐ光条の雨のひとつをシールドで受け止めた私は、思いの外強い衝撃に後退した。 芳佳「くぅっ……!」 バランスをくずしそうになったところを、なんとか立て直す。 その瞬間、私の意識は赤城から逸れていた。 芳佳「あっ――」 生じた隙をネウロイは見逃さなかった。 ビームの向く先は私ではなく、赤城。 背筋を冷たいものが流れる。 その時、私の体は思考とは無関係に動いた。 芳佳「届いてぇぇぇぇぇ!!」 無理な体勢も構わず、がむしゃらに手を伸ばす。 射線に強引に割り込むと同時にシールドを展開。 凄まじい衝撃が私に襲い掛かり―― 「っきゃああああああ!!」 喉から悲鳴が絞り出された。視界がビームの赤に染まる。 背後には無防備な赤城。甲板には、いつの間にか、彼と黒猫の姿があった。 自然と注意が向き、ほんの一瞬、集中が途切れてしまう。 芳佳「くっぅうううう!!」 長く続いた衝撃が止み、光が消える。なんとか防ぎきったものの、私は反撃に移れなかった。 芳佳「あれ……力が……」 入らない。 意思に反して、私の体は完全に弛緩していた。眼下に広がっていた青い海は今、私の頭上にある。 急な防御の連続が原因だろうか。理解していても、焦れば焦るほど魔法力が纏まらない。 坂本「宮藤ー!!」 坂本さんの声が遠くに聞こえ、やがて届かなくなる。 赤城の甲板が逆さに映った。でも彼がいない。黒尽くめだから、一目でわかりそうなものなのに。 お父さんでも、お母さんやお祖母ちゃんのことでもなく、そんなどうでもいいことが気になった。 それを少し残念に思いながら、私は目を閉じる。 その直後。 芳佳「えっ……」 337 :名無しの俺:2010/12/24(金) 21 05 28 ID ztbLC8yo 私の体が、ふわりと浮いた。 さしたる衝撃もなく、本当に、ふわり、と。 恐る恐る目を開ける私。そこには、人形のように美しい顔があった。 芳佳「うわぁ……」 私は思わず感嘆の声を漏らした。今の状況も、彼の長い腕に抱かれているのも忘れて。 男「大丈夫かい?」 その細い喉から発せられた声は、意外と顔に似合わず高く、少年のようだった。 私は小さな違和感を覚え、改めて彼の顔を確認しようとしたが、顔を背けられ、よく見えない。 芳佳「……はっ」 数秒置いて言葉の意味を理解した私は、急激に恥ずかしくなる。 だってだって、今の私の姿勢は、いわゆる……お姫様抱っこ、という奴で……。 芳佳「も、もう大丈夫ですから! 放してください!」 駄々っ子みたいに腕の中でじたばた暴れる私を、困ったように持て余す彼。 ???「そんな暇はない! 攻撃が来るぞ!!」 どこからともなく声がした。彼とは違う、低い大人の男の声だ。 そして彼が私を抱えていた手を放した。 芳佳「きゃっ」 いきなり支えが消えた私の体は落下――することなく、柔らかい何かに沈み込む。 ずり落ちそうになったので、慌てて俯せに身を返し、しっかりと掴んだ。 芳佳「え? あれ?」 真っ白で柔らかい……これは羽毛だ。 私の下半身は宙ぶらりんになってるけど、上半身はふかふかの鳥の背中の上にあった。 芳佳「ええええええ!?」 人ふたりを乗せてもまだ余裕があるらしく、巨鳥は悠然と羽を広げている。 男「しっかり捕まって!」 彼の注意の直後、ネウロイは巨鳥に向けてビームを発射。 私はシールドを張ろうとした。が、両手で捕まっている状態ではできるはずもなく。 巨鳥に跨がった彼は、腰から扶桑刀を抜き放ち、ビームにかざす。 直撃――! 338 :名無しの俺:2010/12/24(金) 21 06 59 ID V9qMYon6 ライドウか、やったことねーw 続き楽しみだな支援 339 :名無しの俺:2010/12/24(金) 21 08 48 ID ztbLC8yo 私は目を暝り……目を見張った。何故なら。 鮮やかな緑に光り輝く刀身が、ビームを切り裂いて拡散させていたのだから。 男「ホウオウ! 敵の上に回れ!」 ホウオウ「やれやれ……怒鳴らんでも聞こえるわい。人、もとい悪魔使いが荒いのう」 しゃがれ声で答えたのは巨鳥。 ホウオウ……鳳凰!? 私でも知ってる、伝説上の鳥、霊鳥だ。 そしてホウオウは自身を悪魔と呼んだ? 頭が混乱する。私は半ば放心状態にあった。 ???「娘、何を呆けている。もう大丈夫だと言うなら、早々に離れよ。戦闘の邪魔だ」 芳佳「えっ、誰が……」 ???「動けぬなら、しっかりしがみついていろ。せいぜい振り落とされぬようにな」 まただ。 明らかに彼とは違う声が私を叱責した。 やはり出所はわからない。頭に直接響いているみたい。 だが私は、その正体を気にするよりも先に発奮した。 そうだ、ここは戦場で、私はネウロイと戦ってたんだ。 乱れていた心が静まっていく。腑抜けていた戦意が引き締まるのを感じた。 集中力が戻り、魔法力も十分。大丈夫だ、私はまだ戦える。 芳佳「行って! 私は大丈夫です!」 ホウオウを突き飛ばして離れる。魔導エンジンは正常に回転し、私はちゃんと浮遊できた。 彼は軽くこちらを一瞥して、 男「ホウオウ、疾風弾用意」 ホウオウを飛翔させた。 優雅に羽ばたくホウオウは、ビームを器用にすり抜ける。 回避しきれない光条は扶桑刀で切り裂かれるか、見えない障壁が阻んだ。 坂本「宮藤、無事か!?」 インカムを通じて、坂本さんの声が聞こえる。 もしかしたら、ずっと呼びかけてたのかもしれない。 芳佳「はい! 大丈夫です! まだ行けます!」 坂本「詳しい話は後だ! 我々はあの男の援護に回る」 芳佳「え……あ、はい! 了解です!」 340 :名無しの俺:2010/12/24(金) 21 11 45 ID ztbLC8yo 坂本さんが彼の許に飛ぶ。たぶん、コアの位置を教えているんだと思う。 そして、 ドン!ドン! と、銃声が六つ連続して響いた。 坂本さんは銃を持っていない。銃声は、彼の持つリボルバーから。 疾風弾――そう呼ばれた六発の銃弾は、ネウロイの装甲に文字通り風穴を開ける。 小さいけど、口径よりも一回りは大きい穴を。 芳佳「凄い……」 坂本「だがコアは逸れているな。コアは背面中央……上か下から攻める他ないが……なに!?」 芳佳「どうしたんですか!? 坂本さん!」 インカム越しでも伝わる焦りと驚き。 坂本さんはひとり、「馬鹿な……」とか、「いや……しかし」とか呟いている。 坂本「聞け、宮藤。これからあいつがネウロイの機体上部に直接取り付いて攻撃を行う。 援護するぞ」 芳佳「ええ!? 直接取り付くなんて無茶ですよ?」 回転して、振り落とされでもしたら真っ逆さまだ。 坂本「何か考えがあるのだろう。私は下から攻める。お前は回避できる位置から援護しろ。 ネウロイが機体を傾けそうになったら、翼を集中して撃つんだ」 芳佳「回転させるな、ってことですね! わかりました!」 私が改めて彼に視線を戻すと、彼はネウロイの上に移動。ホウオウに号令した。 男「戻れ、ホウオウ!」 瞬時にホウオウが掻き消え、跨がっていた彼はネウロイの上に降り立つ。 いくつかの砲口が彼に向くが、自身の直上でもある為か、ビームの数は格段に減った。あれなら難無くかわせる量だ。 芳佳「そっか……さっきの射撃は足場を確保する為に……?」 私の驚愕はそれだけに留まらない。 更に驚くべき現象は私の目の前で起こる。 しかし、それを目の当たりにしてもなお、私にはそれが現実とは思えなかった。 341 :名無しの俺:2010/12/24(金) 21 16 21 ID ztbLC8yo 男「召喚――蹂躙せよ、『ヌエ』」 彼が懐に巻いたベルト。そこには何本かの金属の管。彼はそこから一本の管を抜く。 指先から淡い緑の燐光が移り、管に灯る。 ゆっくりと管の蓋が持ち上がった。 その直後――。 ヌエ「オレサマ、サイキョーー!!」 咆哮と共に現れたのは、巨大な獣。 白い鬣で囲まれた真っ黒な顔面には、簡単な目と牙だらけの口だけ。 胴体は分厚い毛皮に覆われ、手足は虎で尾は蛇。 腕は丸太みたいに太い。 が、やはり最も目を引くのは、その大きさ。 しゃがんだ姿勢で、既に彼よりもずっと大きい。立てば倍以上になるだろう。 芳佳「はー……」 ぽかーんと口を開け、呆気に取られる私を尻目に、ヌエは暴れ回る。 暴虐の限りを尽くす。 ヌエ「オレサマ! さんだーぶれす!!」 口からは雷の束を吐き出す。ネウロイの装甲が弾け飛び、粉砕される。 ヌエ「オレサマ! はんまーなっくる!」 跳びはねながら、組み合わせた両の拳をガンガン叩きつける。 大型ネウロイの機体がユッサユッサと揺さ振られた。 ヌエ「ガォオオオオオンン!!」 凄まじい雄叫びに怯えるように、空気が震え、雷鳴が轟く。 いつの間にか生まれた黒雲が、雷を落とす。 坂本「まるで子供だな……」 坂本さんも、同じく圧倒されてるらしい。 でも坂本さんの言う通りだ。 手当たり次第に装甲を打ち壊し、引っぺがす。 その様は、まるで子供の泥遊びのようにも、癇癪を起こした子供のようにも見える。 ならば、さしずめネウロイは羽を毟られる昆虫か。 再生する側から破壊していく暴君の隣で、彼は刀を振るう。 ヌエと自身を狙うビームを切り払っているのだ。 もっとも、ヌエの巨体を全ての攻撃からは守れない。 手足等、急所以外の部分をビームが掠め、時に貫く。 だが、それも焼け石に水。生半可な傷は、獣を更に怒り狂わせるだけ。 ヌエ「ウガァアアア! イタイ! オレサマ怒ッタ! コイツブッ壊ス!!」 再生を上回る徹底的な破壊。それは、まさしく蹂躙。 勝敗は決したかに見えた。ネウロイが、片翼を持ち上げるまでは。 坂本「宮藤! ボサッとするな!」 芳佳「はい!」 342 :名無しの俺:2010/12/24(金) 21 18 42 ID ztbLC8yo 機体を傾けて、上で暴れるヌエを振り落とそうとしている。 それをさせないのが、私達の役目! 芳佳「させない!!」 私は右に傾こうとするネウロイの左主翼に、ありったけの銃弾を浴びせる。 坂本「はあぁぁあああ!!」 坂本さんは坂本さんで、下から右翼に刀を突き立て、削りながら斬り抜ける。 私達の翼を押し戻そうとする攻撃は、ネウロイの大きさからすれば些細なもの。 でも、ネウロイは僅かに、しかし確実に動きを落とした。 芳佳「やった!」 と思ったのもつかの間、ネウロイは可能な限り全てのビームをヌエに向けた。 私にも、坂本さんにも構わず。自分を傷付けるにも関わらず。 私には、それがネウロイの最後の足掻きに思えた。 芳佳「危ない! 逃げてー!」 彼とヌエは、急な傾斜に堪えるだけで精一杯。 とても回避できる体勢じゃなかった。 坂本さんの位置からは間に合わない、私しかいない。 もうコアは見えてるのに……! 赤い光が微かに漏れている。コアが、一部だが露出していた。 それでも、私はコアの破壊より、彼の救出の為に飛んだ。それが正しいかどうかなんて知らない。 ただ咄嗟に、そうしなければならないと思った。 お願い! 間に合って! そんな私の祈りも空しく、あらゆる角度からのビームが、ヌエと彼を貫かんと放たれた。 その、刹那だった。 男「戻れ! ヌエ!」 彼の号令でヌエの巨体が消え、ネウロイのビームは虚空を通過。 身の背中を穿ち、破片が舞い、白煙が立ち込める。 白煙の外からでも、ネウロイが健在であることは、音や気配、輪郭で確認できた。 どうやらネウロイのビームは、自身のコアを破壊するには至らなかったらしい。 そもそも可能なのかどうかも、私にはわからない。 彼は……彼はどうなったの!? 私は煙の外から彼を探す。 着弾の際、彼は刀を突き立てて落下を堪えていた。 まさか落ちたのか、それともネウロイのビームに……。 かぶりを振って嫌な想像を振り払う。 私は煙の中を見据え、晴れるの待つ。 やがて、ぼぅと朧げに緑の光が浮かんだ。 芳佳「あれは……!」 私を救った光。 ネウロイのビームを切り裂いた扶桑刀の緑だ。 光は次第にくっきりと輪郭を帯び、刃の形を作る。 鍔元から刃先まで、鮮やかな緑に光り輝く刀の形を。 晴れていく煙の中に、私は黒い影を見つけた。 黒い影は刀を構え、修復しかけているコア目掛けて跳躍しつつ、一声。 男「魔を祓え――赤口葛葉」 刀は纏う光と同色の軌跡を走らせる。 煙が晴れた時、私が見たもの。 それはコアを一閃され、今まさに消滅するネウロイ。 そして、刀を鞘に収める彼の姿だった。 343 :名無しの俺:2010/12/24(金) 21 21 14 ID ztbLC8yo ミーナ「どうやら来るのが少し遅かったみたいね……」 ネウロイ消滅を確認した後、そう呟いたのが、ミーナ・ディートリンデ・ヴィルケ中佐。 隊員を引き連れ、赤城の救援に向かっていのだが、タッチの差で不要になってしまったらしい。 ルッキーニ「うきゃー! なにあれ、かっちょいー!」 突然現れ、消えた怪物に手を叩いて興奮する少女がフランチェスカ・ルッキーニ少尉。 シャーリー「カッコイイ……かなぁ? ま、強そうではあるかな。 ペリーヌの電撃より強いんじゃないか?」 ルッキーニの興奮に首を傾げながら、隣の金髪の少女をからかうシャーロット・E・イェーガー大尉。 「まあ! 別に強力であればよいというものではありませんわ。あれでは周りを巻き込みかねません」 憤慨するペリーヌ・クロステルマン中尉の横では大人しそうな少女が怯えている。 リーネ「私は……少し怖いです。あれはまるで……悪魔」 リーネこと、リネット・ビショップ軍曹は嫌悪と恐怖を露にしている。 バルクホルン「悪魔だと? そんなものが実在するのか……?」 エーリカ「怪異がいるんだから、悪魔がいてもおかしくないんじゃないの?」 怪訝そうにするゲルトルート・バルクホルン大尉の横では、 エーリカ・ハルトマン中尉がいつも通り、平然と飛行している。 エイラ「それもそうかもなー。実際、ネウロイが何かだってわかんないんだし」 エイラ・イルマタル・ユーティライネン少尉が賛同すると、隣の少女が怖ず怖ずと手を挙げる。 サーニャ「実はナイトウィッチの中でも、変なものを見たって人はたまにいるんです…… 大抵は見間違いで処理されるんですけど」 サーニャ・V・リトヴャク中尉の思わぬ発言に編隊がどよめきに包まれる中、 ミーナは目を細めて黒尽くめの男を見ていた。 ミーナ「あれが悪魔召喚師……。デビル……サマナー……」 344 :名無しの俺:2010/12/24(金) 21 24 17 ID V9qMYon6 とうとうデビルサマナーの俺か……俺得だな 345 :名無しの俺:2010/12/24(金) 21 25 30 ID DDRg1RQc 支援 346 :名無しの俺:2010/12/24(金) 21 25 51 ID ztbLC8yo 芳佳「や……やった。やったんだ……」 私達がネウロイを倒した。 守ったんだ、赤城の皆を。 活躍したのは坂本さんと彼だけど、私にも誰かを守る一助になれた。 それが跳び上がりたいくらい嬉しい。 赤城の甲板から歓声を受けて、初めて確かな実感が湧いてくる。 私は拳を握り締めて打ち震え、堪え切れずに全身で興奮を表現した。 芳佳「やった……凄い! 凄ぉーい!!」 って……あれ? 私は何か引っ掛かりを覚えた。 彼は華麗にネウロイを討ち、刀を鞘に収めて佇んでいる。 その姿は確かにカッコイイのだが……。 ネウロイの上に立ってネウロイを破壊したということは、つまり……。 芳佳「あぁ!?」 ネウロイは光る結晶のような破片に変わり、飛散する。 そして、上に乗っていた彼はと言うと……。 坂本「おい!?」 刀を腰の鞘に収めた、悪く言えば気取ったポーズのまま……落下した。 芳佳「えぇえええええ!?」 私と坂本さんは顔を見合わせて、すぐさま急降下した。 彼は手足をバタバタさせてもがいている。 完全にパニック状態!? それにしても何故、彼は悪魔を召喚しないのか。それともできないのか。 さっきのホウオウでも何でもいい、切り抜ける術を持っていないのか。 芳佳「捕まえた!」 私と坂本さんが海面ギリギリで両腕を掴んでもなお、彼は両足をばたつかせている。 かなり不様な姿である。 芳佳「落ち着いてください!」 坂本「大人しくしろ!」 両側から何度も呼びかけて、ようやく落ち着いた。 この時、初めて私は彼の顔を正面から見て、目を擦った。 芳佳「あれ……?」 己が目を疑ってしまったのだ。 何故なら、それは私が抱かれて見た顔とは、まるで違う顔だったから。 切れ長の目? そんなものはない。むしろ大きく、くりっとした目だ。 すらっと長い手足? 手足は短く、制服はちょっぴり丈が長め。入学式――いや、七五三? 身長は低く童顔。まかり間違っても、人形の如き美貌とは程遠い。 私は、夢でも見ていたんだろうか。 それとも、憧れが先走って、都合のいい幻想を? 頬がカァッと熱くなる。 戸惑う私の横で青年――否、少年は涙目で言った。 男「ふぇ~、怖かったぁ~~」 芳佳「……は?」 この瞬間――私がほのかに抱きかけていた憧れ、王子様幻想とでも言うべきものが、 木っ端みじんに、完膚なきまでに、ぶち壊されたことは言うまでもない。 347 :名無しの俺:2010/12/24(金) 21 28 34 ID V9qMYon6 宮藤√かな?まだわからんか。期待支援 348 :名無しの俺:2010/12/24(金) 21 31 12 ID ztbLC8yo もう少しあるんですが、一旦切ります。携帯だと書くのも貼るのも大変。 当初はPCで別作品を書き溜めてたのですが、 PCが故障したので、作品を変えて携帯で書いてみました。 よって校正や見直し等、いい加減だと思います。 PCでまとめられるようになったら修正したいと思います。 あと、改行や一レスの文字数も勝手がわからないので見にくければ言ってください。 349 :名無しの俺:2010/12/24(金) 21 34 24 ID V9qMYon6 乙ー!面白かった 続きが楽しみだぜ 次へ 目次へ
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TOP|基本|PSP版|悪魔|マップ|シナリオ |その他 ダーク3身合体 ダーク3身合体の求め方 ダーク3身合体の結果は、以下の手順で導きだされる。 公式1:B+C=BC(2身合体表を用いる) 公式2:A+BC=X(3身合体表を用いる) 悪魔種族順位に従い、種族の順番を決定する。順位の高い者よりA-B-Cとなる。悪魔種族順位表は別頁に記載。 B+Cを通常2身合体表より検索、種族を決定する。これをBCとする。次にA+BCを3身合体表より検索、種族を決定する。なおBCが精霊となる場合は、AをBC精霊でランクアップさせたものとなる。 合体に用いた3体のレベルの平均値に+4した以上のレベルから、もっともランクの低い悪魔を選択。ただしその種族の最高ランクの悪魔のレベル値より高い場合には、その種族の最高ランクの悪魔に決定する。 注意事項 ダーク3身合体表を見る上での注意事項。 LIGHT系とDARK系は合体できない。 表中の「-」は合体不能であることを示す。 表中の黄色いマスはLIGHT系、青のマスはDARK系を示す。 精霊・御魂については法則から外れる。詳しくは別頁参照のこと。 「破壊」は破壊神、「地母」は地母神、「大天」は大天使、「堕天」は堕天使を示す。 秘神は魔神として、珍獣は魔獣として、死神は邪神として扱われる。 邪神 邪神 - 妖魔 妖魔 妖鬼 - 妖精 妖精 夜魔 夜魔 - 夜魔 夜魔 魔王 幻魔 妖魔 - 魔王 魔王 死神 夜魔 夜魔 妖魔 - 天使 天使 凶鳥 堕天 妖鳥 妖鳥 邪神 - 堕天 堕天 凶鳥 夜魔 天使 鬼女 邪神 妖鳥 - 龍王 龍王 邪龍 霊鳥 神樹 邪龍 凶鳥 聖獣 鬼女 - 邪龍 邪龍 妖獣 龍王 龍王 魔王 凶鳥 凶鳥 凶鳥 邪鬼 - 妖鳥 妖鳥 凶鳥 堕天 堕天 妖魔 邪龍 妖精 夜魔 鬼女 凶鳥 - 凶鳥 凶鳥 妖獣 妖獣 魔獣 妖獣 邪龍 夜魔 鬼女 邪鬼 魔王 堕天 - 魔獣 魔獣 妖獣 妖鬼 聖獣 妖鳥 邪龍 堕天 妖鬼 聖獣 邪神 妖鬼 邪鬼 - 妖獣 妖獣 邪龍 魔獣 魔獣 妖樹 邪龍 凶鳥 邪龍 邪鬼 邪神 龍王 邪龍 妖魔 - 地霊 地霊 邪鬼 妖精 神樹 魔獣 幽鬼 妖鬼 邪鬼 鬼神 妖樹 妖精 邪鬼 妖鬼 屍鬼 - 妖鬼 妖鬼 邪鬼 鬼女 堕天 邪鬼 幽鬼 妖魔 地霊 堕天 邪鬼 鬼女 邪鬼 妖獣 屍鬼 鬼女 - 鬼女 鬼女 邪鬼 龍王 妖鳥 邪龍 幽鬼 霊鳥 妖鳥 妖鬼 邪鬼 霊鳥 幽鬼 夜魔 邪鬼 妖鬼 地霊 - 邪鬼 邪鬼 屍鬼 妖鬼 妖鬼 幽鬼 悪霊 夜魔 幽鬼 邪龍 幽鬼 妖魔 幽鬼 妖獣 屍鬼 屍鬼 幽鬼 幽鬼 - 幽鬼 幽鬼 屍鬼 妖獣 鬼女 鬼女 悪霊 堕天 凶鳥 邪龍 屍鬼 堕天 屍鬼 妖獣 悪霊 妖樹 悪霊 悪霊 鬼女 - 悪霊 悪霊 死神 幽鬼 妖鬼 幽鬼 死神 外道 外道 邪龍 妖虫 妖虫 妖虫 幽鬼 外道 外道 鬼女 幽鬼 屍鬼 外道 - 屍鬼 屍鬼 邪鬼 妖鬼 邪鬼 妖魔 幽鬼 夜魔 凶鳥 妖虫 邪鬼 妖鬼 妖虫 邪鬼 悪霊 妖虫 邪鬼 悪霊 外道 悪霊 外道 - 妖樹 妖樹 幽鬼 地霊 地霊 邪鬼 外道 邪龍 邪龍 妖虫 妖虫 邪鬼 屍鬼 邪鬼 屍鬼 邪鬼 邪鬼 地霊 幽鬼 屍鬼 妖虫 妖虫 - 妖虫 妖虫 幽鬼 妖獣 魔獣 妖獣 外道 邪鬼 邪龍 邪龍 屍鬼 妖鬼 悪霊 幽鬼 屍鬼 邪鬼 邪鬼 邪龍 屍鬼 屍鬼 外道 悪霊 外道 - 外道 外道 屍鬼 幽鬼 幽鬼 幽鬼 悪霊 幽鬼 屍鬼 妖虫 妖虫 悪霊 悪霊 屍鬼 屍鬼 屍鬼 屍鬼 幽鬼 屍鬼 悪霊 妖虫 悪霊 悪霊 悪霊 - 上へ
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【TOP】【←prev】【GAME BOY】【next→】 真・女神転生 トレーディングカード カードサマナー タイトル 真・女神転生 トレーディングカード カードサマナー 機種 ゲームボーイカラー専用 型番 CGB-BT8J ジャンル カードバトル 発売元 アトラス 発売日 2001-7-27 価格 5200円(税別) 女神転生 関連 Console Game FC デジタル・デビル物語 女神転生 デジタル・デビル物語 女神転生 II SCD-R 真・女神転生 MCD 真・女神転生 SFC 真・女神転生 真・女神転生 II 真・女神転生 if… 旧約・女神転生 SS 真・女神転生 デビルサマナー 真・女神転生 デビルサマナー 悪魔全書 真・女神転生 デビルサマナー スペシャルBOX デビルサマナー ソウルハッカーズ デビルサマナー ソウルハッカーズ 悪魔全書 第二集 PS デビルサマナー ソウルハッカーズ 真・女神転生 真・女神転生 II 真・女神転生 if… Handheld Game GB 真・女神転生 トレーディングカード カードサマナー GBA 真・女神転生 真・女神転生 II 駿河屋で購入 ゲームボーイカラー
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データの伝送速度。単位はbps(=bits/秒)またはBytes/秒。 128kbpsでは1秒間に128kbit、1MB/sでは1秒間に1MB (=8Mbit)のデータを転送する。 即ち、圧縮データであればこの数字はそのbit単位でデータを 圧縮していると考えてよい。
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おひさぶり、先月末、九魔は、怪我をしました、包丁で左手をざっくり、血がすごく出ました、6鍼縫いました。やっと、治りました、来月、ダークサイドしましょう、"D"も会いたがっていました、kの休みは?曜日とか決まっているのカイ? -- 九魔 (2010-11-28 21 12 32) 6針縫ったの!?イタタタタ・・・。ダークサイドやりたいよねぇ。。今のところ休みは決まった曜日じゃないです。月曜と金曜になることが多いけど、毎週同じじゃないってな動きにくい状態。。。 -- k (2010-11-30 00 06 49) 土・日は、仕事の確率高い感じかな?・・13日の月曜はどうでしょう?とりあえず・・・にゃー -- 九魔 (2010-12-01 20 46 02) 九魔の12月の休みの日は、11日(土)、13日(月)、21日(火)、25日(土)、デス、空いてる日ないカイ? -- 九魔 (2010-12-10 02 21 10) ちっ -- 九魔 (2010-12-13 01 41 02) ごめーん!!!21! 21あいてるお~!!! -- k (2010-12-17 00 43 13) おk、21日は、九魔耳day、アキバには、早い時間には来ていると思います、待ち合わせ時間を決めないで、kがアキバ着いたらメールくれさい。 -- 九魔 (2010-12-19 02 03 19) 無事かい? -- 九魔 (2011-03-11 16 45 37) 名前 コメント
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【名前】呑口 燕 【性別】女 【年齢】20 【職業】ダークサマナー 【特徴】露出の多い服を着たナチュラルボブの女性 【好き】丸呑み、かわいい女の子 【嫌い】野菜料理 【特技】召喚術 【趣味】イラストサイト投稿 【詳細】 丸呑みフェチズムのダークサマナー 幼少のころアニメでヒロインが敵モンスターに食べられるシーンを見て丸呑みフェチに目覚める 現実に丸呑みシーンを見たい欲望から召喚術を会得 夜ごとに魔物を呼び出し女の子を丸呑みにさせ自分の欲望を満たす危険人物 【備考】 呼び出せる魔物は大蛇、蛙、蛞蝓、大蛸、食人植物の5種類 召喚できるのは一度に一匹まで
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《遅延》《公開済》SNM000678 シナリオガイド 公式掲示板 空京に訪れる危機! 激ゆるの悪役から空京放送局を守れ! 担当マスター 大熊 誠一郎 主たる舞台 (空京) ジャンル コメディ 募集スケジュール 参加者募集開始日 参加者募集締切日 アクション締切日 2010-06-20 2010-06-22 2010-06-26 リアクション公開予定日 募集時公開予定日 アクション締切後 リアクション公開日 2010-07-07 - 2010-07-08 サンプルアクション (シナリオ参加者の方にお願い、サンプルアクションの具体的な内容を補完していただけないでしょうか)(サンプルアクション名の下の四角をクリックするとでてくる「部分編集」をクリックすると登録できます)(もしくはサンプルアクション登録用掲示板へお願いします。) 向日葵を救出すべく、空京放送局に乗り込む +... [部分編集] ▼プレイヤーの意図 秋野向日葵が好きだから ▼キャラクターの目的 向日葵を救出すべく、空京放送局に乗り込む ▼キャラクターの動機 みんなが楽しみにしている番組を支配しようなんて許せない! ▼キャラクターの手段 ○放送局がめちゃめちゃになって、番組が聞けなくなるのは困るので、戦いを避けるため裏口からこっそり侵入し、向日葵が捕まっているスタジオを目指す ○悪の組織にこそこそ戦いを挑むことはない。正攻法に正面突破で向日葵を奪還したいぜ! ダークサイズに加入しにいく +... [部分編集] ▼プレイヤーの意図 バカバカしい悪の組織で、楽しく悪事を働いてみたい。 ▼キャラクターの目的 ダークサイズに加入しにいく ▼キャラクターの動機 ダークサイズに入って、悪の力でシャンバラ地方を席巻してやる! ▼キャラクターの手段 秋野向日葵を救出を阻止し、ダークサイズの空京放送局支配を目指す。 その他補足等 [部分編集] 【タグ:SNM コメディ 大熊 誠一郎 空京 遅延公開済】